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今さら聞けないシリーズ 繰り下がりのある引き算はどう解く? サクランボ計算をマスターして、家で計算を得意にするぞ!!

2020年12月6日数学

小学校1年生の保護者の方より、うちの子は繰り下がりある引き算が全然わかっていないようです。家で教えても全然答えがあわないので、できるようにしてやってくれませんか?という相談を受けました。確かに、繰り上がり、繰り下がりが出てくると、苦戦する児童は多いものです。小学校4年生になってもまだできていないケースも見たことがあります。

そこで、まず、間違ってしまう原因を分析した上で、繰り下がりのある引き算の解法を考えてみたいと思います。

目次

繰り下がりのある引き算のどこでつまづいてしまうのか?

たとえば、次の引き算の問題があったとします。

23-7=

これに対して、ある児童は「14」と解答しました。ちなみに正解は16になりますが、なぜ、14と解答したのでしょう?

塾で指導するときや、我が子と一緒に勉強するときに大切なスタンスとして、どうしてそうなったのかを本人の言葉で語らせることがあります。子どもなりに色々と考えた結果その答えを導き出していますので、(勘!!と言われてしまったら考えてみる習慣を一緒につけていけばいいだけです。)その考え方をしっかりと聞き取り、一定の理解を示した上で、ボタンの掛け違いを修正していきます。

話を戻すと、「14」と答えた生徒の考え方は、次の通りでした。

23の3から7は引けない。だから10の位から借りてこなければならない。と学校で習った。その結果10の位は1になる。そして、7から3を引くから答えは4。

教科書では、
23-7= 20ー7=13 13+3=16  
⑳③

子どもなりによく考えています。勘などではありません。十の位から借りてくるという教えもよく守られています。ただ、学校の教科書では23を20と3に分解をし、20から7を引いて13、13と3を足して16という流れになっているものの、繰り下がりをして10の位は1と決定した後、やはり3から7は引けないということで、7から3を引いて4と考え、答えを14としてしまう発想、やりがちです。

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実は、数字同士の引き算はできるようになっても、中学校1年生になって負の数が出てくると、この小学校1年生での不十分な理解が頭をもたげてくる生徒がいます。

-3-7=

という問題は、答えが-10になりますが、生徒の答案をみていると、-4と解答してしまっているものが一定数見られます。なぜー4になると考えるかわかりますか?我が子がそのような間違いをしている場合、間違っても、「違うでしょ!!」などと頭ごなしに叱ってはいけません。

-4になるからくりは次の通りです。まず、-3も-7もマイナスなので、答えの符号は-と特定します。(教科書ではまず符号を確定することが第1手順ですので、符号を決めにきます。)そして、先ほどの小学1年生と同様に3から7は引けないので、7から3を引き、4。符号は-と決めたので、答えを-4と書いてしまうのです。

間違いを防ぐための解法とは??

学校の教科書で習うさくらんぼ計算は、大きい方の23を20と3に分けて、20から7を引いて13、その後13と3を足して16と導く方法が採られています。しかし、引き算の計算において、一度引いた後に、足すという過程が入ることを受け入れられない生徒が一定数います。

そこで、引き算だけですべてを説明し尽くせないかということで、さくらんぼ計算を応用します。23-7の23ではなく、7の方をさくらんぼにしてみます。分け方は、3と4です。なぜならば、23の1の位が3なので、まず3を引いて、20を作りたい。そして、20からさらに4を引いて16と計算するのです。

23-7= 23-3=20 20-4=16
  ③ ④

この方法だと、引き算を引き算だけで答えが出せるため、頭の中が整理されて迷わないという生徒も多くいるのです。繰り下がりのある引き算がどうも苦手という場合は、引く数をさくらんぼにしてみる方法をおすすめします。